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登山ガイドオフィス サントレイル / 石島竜平の山道ブログ

鹿島槍ヶ岳と爺ヶ岳

2020/8/6-8

 

ガイドのお仕事で扇沢から柏原新道を歩いて爺ヶ岳と鹿島槍ヶ岳をご案内。

 

梅雨明け直後の天気は良かったものの、そのあともイマイチ天気がパッとせず。

今年は夏だな!って感じの日が少ないですね。

 

東京出発のツアーのお客さんのため、登山口出発はお昼前頃。

本来は朝早くに出発するべきですが、ツアーのお仕事はそうも言ってられず、、、。

 

夏は特にお昼前から一気に暑くなるので朝イチの出発を心がけたいところです。

 

柏原新道は標高差1000m以上、コースタイムは4時間ほどです。暑いので小まめな水分補給を心がけて休憩を含めて4時間半ほどで種池山荘へ。

歩いている間は曇りで景色は見られませんでしたが夕方にはご褒美の景色が。

 

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左から蓮華岳、針木岳、岩小屋沢岳


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種池山荘の後ろに爺ヶ岳南峰

 


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山小屋さんはコロナ対策を色々と行っていました。

 

・小屋に入るときのアルコール消毒。

・トイレなどの共有スペースのアルコール消毒。

・食事は一方向を向いたり、仕切り板でテーブルを区切っての飛沫感染対策。

 

なかなか大変な時代になりました。

 

 

 

2日目の天気は悪い方向に転び、朝6時に小屋を出発してすぐに風雨に。

 

爺ヶ岳の登頂を帰りの最終日に変更して冷池山荘へ急ぎました。

 

 

8時半に冷池山荘に到着後も天候回復は期待できず、小屋でのんびり待機組と鹿島槍ヶ岳登頂組に別れることに。

 

終始天気が悪かったためこの日の写真は一枚もなし。笑

 

それでも5名のお客様と無事に鹿島槍ヶ岳に登頂出来ました。

強風と雨の中、皆さんよく頑張ってくださいました。

 

 

 

3日目は曇り、強風

 

 

爺ヶ岳の中峰、南峰に登るも景色は見られず。


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種池山荘への下りで少しだけ晴れました。

 

 

 

7月の長雨で初夏の花はほとんど終わってしまい、いつもと違う雰囲気でした。

 

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ツルリンドウ(樹林帯)


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ウサギギク


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エゾシオガマ

 

 

 

途中、遅れる方もいらっしゃいましたが、皆さん無事に下山することが出来ました。

 


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柏葉新道登山口

 

 

 

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雨飾温泉から雨飾山

2020/7/20

先日、ガイドの仕事で雨飾山に登ってきました。

 

雨飾山は新潟県の糸魚川市と長野県の小谷村の県境にあります。

 

ほとんどの人が長野県側から登っているのですが、今回は新潟県側のルートから。

 

 

多くの人が長野側から登る理由は関東方面からのアクセスや、登山口の標高。

長野側が1160mなのに対して、新潟側は880mなので300m弱も違います。実際には長野側のルートは1度下ってまた登り返すので、登る標高差は300mもないですね。

それでも新潟側の方が200mくらい多く登らないといけません。

 

少しでも登りを少なくしたい人は長野側ということになりますね。

 

新潟県側からは雨飾温泉の雨飾山荘が出発地点です。

ややこしいのが、長野県側には雨飾荘というのがあります。笑

 

新潟側の雨飾山荘は源泉掛け流しで雰囲気もGood!

古くからある建物で、中に入ると梁が物凄くぶっとくて歴史を感じられます。

梁だけでも一見の価値あり。

日帰り入浴も可能で500円です。

 

 

雨飾山荘。左の三角屋根が内湯です。

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内湯はこんな感じ。

源泉掛け流しでとってもいい湯加減。

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外湯の外観

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外湯
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外湯は混浴な上に、周りから見えちゃうので、女性の人たちは入りづらいと思います。

 

 

2階廊下。ぶっとい梁!

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今回は雨飾山荘に前泊して、翌日の早朝から登山開始。下山は長野県側へ。

 

登山道はずーーっと急です。

 

 

尾根の上に乗るまではコケむした雰囲気。

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ところどころに山頂までのカウントダウン。f:id:i_ryuhey:20200728125640j:image

 

ちなみに雨飾山荘の登山口には山頂まで240分と書かれていましたので、登りのタイムはおよそ4時間が目安になっています。

 

ツルアリドオシ
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1-2cmほどの小さな白い花を2個セットで咲かせる蔓性の植物。赤い身をつけます。

 

 

山頂の見える見晴らし場
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この日は見えず。

 

 


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アルミ梯子があったり

 

 

 

あと120分

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このあたりが中ノ池。

 

 

 

オオバミゾホオズキ

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キヌガサソウ
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冷たい空気が出ています。ここでちょっと涼みましょう。

 

 

ミヤマカラマツ
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カラマツソウと見分けが難しいですが、これはミヤマカラマツ。

花糸や托葉の有無が見分けのポイント。

 

 

急登を登り終えると、長野側からの登山道と合流です。

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このあたりからが笹平と呼ばれる平坦地。

山頂直下はかなり急登ですが、笹平から山頂までは百花繚乱のお花畑です。

 

 

 

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ハクサンタイゲキ

 


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ハクサンフウロ

 


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テガタチドリ

 


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シラネアオイ

 


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ミネウスユキソウ

 


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タテヤマウツボグサ

 


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イワシモツケ

 


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ミヤママンネングサ

 

 

 


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雨飾山北峰

 


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雨飾山山頂(南峰)1963m

 

南峰と北峰がありますが、区別する程の距離ではありません。

 

 

この日はガスって何も見えず。

本当であれば、白馬岳などの北アルプスや火打山、焼山、戸隠山、日本海などが一望できます。

 

 

スカッと晴れることはありませんでしたが、ゲストの皆さんには、お花を楽しんで頂けました。

天気の悪い日こそ、花や植物を楽しめるといいですね!

 

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花の浅草岳と守門岳②

 

2020年6月22.23日

 

浅草岳から下山して小西屋旅館さんに宿泊。

2名1室で1泊2食1人7400円。

朝夕共に食事もしっかりしているので安いですね。

ただ、食事は多すぎて食べきれないのでもったいないかなと思いました。

31歳のガイドをやってる男が食べきれないので、大抵の人は食べきれないと思います。

 

 

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写真にさらにもう一品と汁物が出てきました。リーズナブルコースなのことで、これでも一品少ないそうです。( ˙-˙ )

 

お米は魚沼さんコシヒカリ食べ放題!

 

朝もかなりしっかり目でした。

 

 

 

 

守門岳は大原登山口から出発!

駐車場の広さは10台くらいだったかな?

多くの人は二口登山口から登るようです。

 

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大原登山口

 

ここからの登山道も前日の浅草岳と同じく、かなり急です。

そして滑りやすいので要注意!

 

 

 

一つ目の花はコナスビ

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守門岳も花は期待できそう。

 

 

 

 

ガツンと急登を登って行くと、布引きの滝からの登山道との合流地点に着きます。

 

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ここでちょっと一息。

 

 

 

 

ヤマツツジ

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アカモノ

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さらに急登を登ると展望ポイントに着きます。

 

本来はここから浅草岳が見えるのですが今回は雲隠れ。

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1番左がこれから登る守門岳のピーク(袴岳)

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さら登って少し下ると登山道は沢の中へ。

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雨の後だとここは渡れないかも。

 

 

 

ヒメシャガ

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これが見られただけでもよかったかも

 

 

 

咲きかけのニッコウキスゲ

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微妙に残っていた雪渓

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ノウゴウイチゴ

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オオバキスミレかな
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山域としてはオオバキスミレ、ミヤマキスミレ、ナエバキスミレが考えられます。

 

茎葉が一つだけ離れて付き、茎が赤褐色でないのでここではオオバキスミレと同定しておきます。

 

 

 

雪渓を過ぎてからは緩やかめの稜線歩き。

 

ウラジロヨウラクやアカモノ、カタクリ、ショウジョウバカマ、チゴユリ、ミツバオウレンなどが咲いていました。

 

 

 

 

ショウジョウバカマ

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チゴユリ
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オノエラン
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守門岳山頂
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浅草岳と違って立派な山頂標識でした。

 

守門岳は大岳、青雲岳(あおぐもだけ)、袴岳の3つのピークの総称で、山頂といったら通常は一番高い袴岳のピークを指します。

 

 

今回の登山はピストンなので、袴岳からは大岳をサクッと小走りでピストン。

 

 

 

 

シラネアオイ

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青雲岳山頂
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ミズバショウ
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イワイチョウ
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ヒメサユリ
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大岳山頂
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袴岳〜青雲岳〜大岳の間も花が良く大満足!

 

 

 

帰りは布引の滝によってみました。

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 日本海側ならではのブナ林

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