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登山ガイドオフィス サントレイル / 石島竜平の山道ブログ

花の浅草岳と守門岳①

2020年6月22.23日

浅草岳と守門岳に登って来ました。

早朝4時くらいに安曇野出発予定が眠気に勝てず、6時出発。

反省。

 

朝に強くなれる日は来るのだろうか。笑

 

1日目は浅草岳へ。

ネズモチ平駐車場で登山計画書を提出して10時に出発。

 

 

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月曜でしたが車はそこそこ。

 

 

駐車場から登山口まで歩くわずかな間にもお花が。

 

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タニウツギ

日本海側などに多く見られる樹木で、田植えの時期の目安にされていたので田植え花とも呼ばれます。

 

 


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サワフタギ

 

 

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ネズモチ平登山口

ここをスルーして林道を歩いていくと桜曽根の登山口に繋がります。

 

今回はここから登って桜曽根に降りて戻るラウンドコース!

 

 

少し歩くと沢を渡ります。

 

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雨の後などで増水すると渡れない可能性もあります。

 

 

ここから先はお花を楽しみながら

 

 

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ギンリョウソウ(銀龍草)

葉緑体を持たない不思議な植物。

菌類を介して近くの樹木から栄養をもらっているのだとか。

 

 


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ユキツバキ

 

 

 


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ユキザサ

笹のような葉っぱに、雪を連想させるお花をつけることが名前の由来なんだとか。

 

 

 


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エンレイソウの実

 

 

 

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ネズモチ平からの登山道は基本的に急登です。全体的に滑りやすいので要注意!

 

 

 

急登を登ったところにご褒美がありました。

 


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今回1つめのヒメサユリ

 

 

近くにはウラジロヨウラクも

 

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ここから高山植物の常連さんたちも

 

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イワカガミ

 


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マイヅルソウ

 

 

 


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ゴゼンタチバナ

 

 

 

 

ベニサラサドウダンも!

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前岳の分岐にはシラネアオイも!

 

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前岳の分岐まで来れば浅草岳山頂まではあと少し。

分岐から山頂までの間には例年雪渓が残りますが、今年はごく僅か。

 

登山道上の雪渓は短い距離でした少し嫌らしい感じでした。

アイゼンは必要ないと言えば必要ありませんが、滑ったら谷底まっしぐらなので下りつけることをおすすめします。

 

 

 

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個人的に好きなツマトリソウ

 

 


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木道脇のワタスゲ

 

 


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守門岳とワタスゲ

 

 

 

 

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アカモノ

 

 

 

山頂はこんな感じ。

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山頂標識よりも国定公園の青い看板の方が目立ってます、、笑

 

山頂の付近にもヒメサユリは咲いていましたが、ツボミが多くこれからといったところでした。

たぶんこの記事をアップしている頃くらいが今年のヒメサユリの最盛期になるのかな?

 

 

 

 

 

田子倉ダム

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 ダムの後ろには会津朝日岳、さらに奥には会津駒ケ岳があります。

(わかりづらいですが)

 

 

 

さて前岳の分岐まで戻ります。

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写真の右奥に見えているのが前岳付近の雪渓です。

 

 

 

帰りは前岳分岐から桜曽根を通ってネズモチ平に戻ります。

 

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登りに使った登山道よりも、こちらの方が斜度は緩やかなので、下りはこちらの方がおススメ。

景色も気持ちいい〜

 

 

 

左を見れば北岳(3192mではない北岳)と鬼ヶ面。

その右後ろ奥には、八海山、越後駒ヶ岳、中ノ岳

中央奥には平が岳の辺りが見えています


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バイカノミツバオウレン

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チゴユリ
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今の天皇陛下、元皇太子様のご成婚記念に設置された浅草の鐘。

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ここのすぐ下が桜曽根広場。

さらに20分ほど林道を歩くとネズモチ平に戻ります。

 

 

とにかく花がいい山でした!

 

 

下山後は越後須原駅の近くにある小西屋旅館さんに宿泊。

ゆっくり休んで翌日の守門岳登山に備えました。

 

 

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コロナと登山と私

 

2ヶ月と16日間ブログを放置してしまいました。

 

世間が新型コロナウィルスで観光業は完全にストップ。

それにともないもちろんガイド業もストップ。

 

そんなこんなで色々思うことがあってブログも書く気になれず。

という言い訳のもとに放置していました(´ω`)

 

 

 

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個人的に好きな花〈 ツマトリソウ 〉

 

 

 

4月から6月まではガイドの仕事は軒並みキャンセルでした。

それは世の中のガイドさんはみんな同じですが、特にガイド業一本でやっている人(やっていける人)はダメージが大きいと思います。

 

私はというと、、、

ガイドだけでやっていけるほど、まだま~~だ有名でも人気でもないこともあって、

ガイドじゃない仕事の方でなんとか生きていました。

環境調査系のお仕事は中止にならなかったので本当に助かりました。

 

あとは現在進行形ですが登山ショップでも働いていたり。

店員として働くと、道具の知識が深まったり、お店に来る登山初心者の人が「不安なことや疑問に思うこと」なんかが聞けて、勉強になります。

色んな人の話をきくので、そんなこと思うんだ!っていう発見があったり。

けっこう楽しんで店員やってます。

 

 

 

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金峰山付近からの南アルプス

 

 

さて、6月19日に都道府県を跨ぐ移動の自粛要請?が解除されたことにより、7月から少しずつガイドのお仕事も再開です。

 

 

旅行会社の登山ツアーも今までよりも人数を少なくして、催行するようです。

 

コロナの影響で人数を少なくして催行することになって、やっと登山ツアーが正常な人数になったのはここだけの話、、。笑

 

だって今までの人数が多すぎなんですよ。こんなこと言ったら怒られちゃうかなw

 

 

世間では新しい生活様式がどうこう言われていますが、登山ツアーの今後も良い方向に新しくなってほしいものです。

ついぼやいてしまいました。

 

 

さてさて、コロナに気を付けつつもそろそろ登山を楽しみませんか?

 

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ブナの森

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ショウジョウバカマとスプリングエフェメラル

 

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ショウジョウバカマは早春に咲く花の一種。

 

「春のはかない命」

「スプリングエフェメラル」

と呼ばれる植物の一つです。

 

 

 

ショウジョウバカマ以外にも、フクジュソウやカタクリ、キクザキイチゲ、アズマイチゲ、セツブンソウなどもその仲間。

 

 

 

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フクジュソウ

 

 

 

スプリングエフェメラルの特徴は、樹木が葉をつけるずっと前の雪解け直後に花を咲かせます。

そうすることで、昆虫たちを独占し、受粉効率をあげているそうな。

 

花は短い期間で終わり、大きな樹木たちが葉を付けるまでの間に光合成をして栄養を蓄え、樹木たちが葉をつける頃には枯れて、球根や地下茎のみになります。

 

次の春先までは地下茎や球根で過ごすため、地上に姿を表すのは、1年の内の2ヶ月〜3ヶ月程度の短い期間だけという不思議な植物たち。

 

 

 

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ショウジョウバカマの群落

 

 

ただスプリングエフェメラルの中でショウジョウバカマだけは特殊です。

葉を枯らさない常緑の多年草のため、1年を通して葉っぱは地上で見ることができます。

 

 

 

ショウジョウバカマという特徴的な名前は見た目に由来しています。

 

ショウジョウとは中国に昔から伝わる架空の生物のことで、猩猩(しょうじょう)と書きます。

オラウータンのような猿のような生物のようです。

ジブリ映画「もののけ姫」の中にも猩猩は登場しますが、その時はゴリラのような生物でした。

 

 

でもなんでこのお花の名前に猩猩とつけられたのでしょうか?

 

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ショウジョウバカマ

 

日本の伝統芸能である「能」に、「猩猩」という演目があります。

その演目の猩猩の装束が真っ赤であったため、その印象から猩猩=赤色に印象付けられました。

そこから赤いものを指すようになったと言われています。

 

ショウジョウバカマはちょうど赤い花の部分が猩猩の頭、根生葉をハカマに見立ててこの名前になったようです。

 

 

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