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登山ガイド sAn trail / 石島竜平の山道ブログ

ザゼンソウとミズバショウ

2020/4/6

 

世間は新型コロナウィルスで大騒ぎ。

不要不急の外出自粛が求められていますね。

 

 

松本安曇野あたりでは、まだ感染者が少ないせいなのか、今日もマレットゴルフ場ではおじいちゃんおばあちゃんたちが大勢で楽しんでいました、、。

 

 

 

さてさて、そんななか自分はというと。

妻と一緒に自然観察がてら、近くの湿原をのんびり散策。

 

一番の目的はザゼンソウ

 

 

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僧侶が座禅を組む姿を連想させることからこの名前がついたそうです。

 

 

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中央の丸い部分が花序(肉穂花序 / にくすいかじょ)。

花序の黄色い部分が一つひとつの花です。

 

周りの赤紫色の部分は仏炎苞という大型の苞です。

仏像の後ろにある背景、「光背」に見立てて「仏炎苞」というのだとか。

光背は仏様にさす後光を表現したもの。

 

炎という字が入るのはよくわかりませんが、

不動明王などの光背は、怒りを表現するために「炎」の形をしているので

このあたりから「仏炎苞」と書くのかもしれません。

 

仏炎苞はザゼンソウミズバショウなどのサトイモ科の植物に見られます。

 

この日は、咲き始めのミズバショウも見られました。

 

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ミズバショウ

 

ザゼンソウと同じく、中央が花序で周りの白い部分が仏炎苞。

 

 

 

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こっちの方がちょっと咲いてるかな?

 

 

 

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ミズバショウの群落

 

ついでにショウジョウバカマの群落もみられちゃいました。

 

 

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ショウジョウバカマ

 

葉を袴(はかま)にみたてた名前。

 

 

 

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 距離があって写真は撮れませんでしたが、リュウキンカも少し咲いていました。

 

これから来る花の季節が待ち遠しいですね〜

 

 

 

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BCクロカン

2020/3/22

 

少し前のことですが、お客さんと一緒に志賀高原でBCクロカンを楽しんできました。

 

BCクロカンは通常のバックカントリースキーとは違って、

雪山に登るというよりも、山の麓やスキー場近くの森や雪原を楽しむ道具と思ってもらうといいと思います。

上級者であれば難しいところに滑りに行ったりもするのかもしれませんが。

 

BCクロカンとは、ザックリいうと雪の上を歩けるスキー。

 

普通のスキーとは違ってプラブーツではなく革靴です。さらにカカトも固定されていません。

そして板には後ろ方向に滑らないような鱗状の加工があります。

 

 

 

そのため、前には滑れるけど後ろには滑らないようにできているので、歩くことができます。急坂でなければ登ることも可能です。

 

文章で説明しても、ちょっと伝わり辛いかもしれませんね。

 

 

下の写真のカカト部分に注目!

 

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 こんな感じでカカトが固定されていないんです

 

 

 

BCクロカンのいいところは、なんといっても歩行性と滑走性の両方が備わっていることです。

 

 

通常のBCスキー(バックカントリースキー)ではシールという滑り止めをスキー板に貼り付けて登り、下りの滑走時にはそのシールを剥がして滑ります。

 

そのため、アップダウンがある場所では貼ったり剥がしたりが面倒というデメリットがあります。

もちろんメリットは板に滑止めの加工がなく、ブーツが固いので滑走性が高いこと。

シールを使えば斜面を登る力も高くなります。(BCクロカンでもシールは使用できますが)

 

 

それに対して、BCクロカンは板自体に後ろ方向への滑り止め加工がされているので、面倒なシールの着脱の必要がありません。

そのため、細かいアップダウンがあっても何も使わずに登ったり滑ったりできるんです。ただ滑るのは通常のスキーよりも難しいです。

 

 

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スキーを履いたまま登ったら ↓ ↓ ↓

 

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ひゃっほー

 

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緩斜面でも楽しめちゃう

 

 

滑らなくても、森の中や雪原を歩くだけでも楽しめちゃうのがBCクロカンのいいところ。

 

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雪の上を歩いて楽しむ道具で有名なのがスノーシューだと思います。

 

 

BCクロカンも同じように雪の上を散策して景色を楽しむこともできますし

さらに滑って楽しむこともできるので、二度楽しい!

 

 

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誰でも楽しめちゃうBCクロカン!オススメですよ〜

 

 

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ライチョウの保護増殖?

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先月の2月27日にさいたま市で開かれた環境省ライチョウ保護増殖検討会で、来年度の乗鞍岳から中央アルプスへのライチョウ20羽の移入が決まったそうです。

少し長くなってしましましたが、是非ライチョウが好きな人、興味のある人、知らない人もリンクの記事と併せて読んで欲しいです。

 

乗鞍岳から中アへ放鳥 ライチョウ復活へ – Nagano Nippo Web

 

ライチョウの群れ復活を、中央アルプス | 南アルプスNET|南アルプス市芦安山岳館

 

一般の人が上記の記事を読んだら、

「なんかいいことするんだな」と思うんだと思います。

 

 

中央アルプスライチョウが戻れば、観光の面では良いことのなのかもしれません。

でもテレビや新聞が取り上げていること、環境省のやっていることの全てが正しくて良いことではないということを知ってもらえたらと思います。

 

 

まずはじめに、中央アルプスライチョウは約50年前に絶滅したとされています。
それが2018年に中央アルプス駒ヶ岳にて、乗鞍岳から飛来したとされるライチョウの雌一羽が確認されました。

ライチョウは飛べないと思っている人が多いですが、他の鳥に比べて得意でないだけで実際には飛べます)

 

そして昨年2019年に環境省ライチョウ保護増殖事業の一環として北アルプスライチョウの有精卵6個を、中アの雌のもとへ人の手で移動し、5羽のヒナが生まれました。


でもそのヒナたちは10日で全滅。
原因は天敵による捕食や悪天候などと考えられています。

 

それなのに今年は乗鞍岳ライチョウ約20羽を中アに移動させることが決まりました。


天敵や天候などの環境の調査および改善がきちんとされないままにです。

(たぶん1年やそこらで環境が改善されるわけがないですし、調査もそんなに簡単に終わるものではないからです)

 

これから中央アルプスに移入されるライチョウは、生存率の低いヒナの期間はゲージで守ると言っていますが、その後、ライチョウの成鳥の数が増えたところで、その成鳥たちが産んだヒナは天敵に食べられないのでしょうか?

これから先、ずっとヒナの期間は人間がゲージで保護するのでしょうか?

北岳で行っているゲージでの保護も同じことです)

 

人間が守り続けて、数を増やすのは可能かもしれませんが、最後は自然繁殖でライチョウが種として存続していかなければ意味がありません。

 

 


ライチョウ保護増殖検討委員であり、信州大学名誉教授の中村氏は下記の学会誌でこう述べています。

 

中村浩志(2007)ライチョウ.日本鳥学会誌 56(2): 93-114.
中央アルプスには,今から40 年以上前の1965 年ごろまでは生息が確認されていたが,その後絶滅している(羽田1979).原因は,駒ケ岳にロープウエーを架けたためで,年間数十万人が入山した結果,高山に残された残飯を求めキツネ,テンMartes melampus,ハシブトガラスCorvus macrorhynchos が高山に侵入し,ライチョウの卵,雛,成鳥を捕食したためと言われている.」

 

 
上記の論文内で、絶滅の原因はキツネやテンなどの捕食者の増加であると言っています。

ではその後、捕食者増加の問題は解決されたのでしょうか?

 

ライチョウの生息域である高山環境は、温暖化と共に天敵となるキツネやテンなどの数が年々増えていると言われています。シカやサルも高山帯に上がり、その食害による影響もあるはずです。

50年前よりも状況が良くなっているとは思えません。

 

 

ちなみにリンク記事の最後に、「捕食動物の捕獲も行い、生息しやすい環境をつくると書いてあります。

え?まだ環境整ってないのにライチョウを移入させちゃうのってことだよねそれ。

どうせやるなら、先に環境を整えてからにするべきでは?

 

そしてライチョウの住みやすい環境を作るためならなんでもありなのか?

テンやキツネ、カラス、サルなどは駆除してもいいのか?という問題もあります。

 

 

 

 同中村氏はリンクの記事の中で

「4家族の集団(ライチョウ20羽)が確保できれば、その後の自然繁殖などでさらに個体数の増加が見込める。5年後には100羽の生息も可能ではないか」と言っています。

 

根拠はなんなのでしょうか?

天敵や環境といった問題はいったいどこに行っちゃったのでしょうか?

中央アルプスライチョウが絶滅した根本的な原因はどうでもいいんでしょうか? 

 

 

 

何も根本的に解決されずていないのに、ライチョウ移入の計画決定。

 

 

とりあえず中央アルプスにメスのライチョウが飛来したことで話題性があるからやり始めちゃった感が否めません。

国の税金を使ってやっていることが、こんなにずさんでいいわけありません。残念です。

 

 

 

もちろん私もライチョウに絶滅してほしくありません。

だからこそちゃんとした保護増殖事業をして欲しい。

 

絶滅した中央アルプスに人の手で無理やりライチョウを増やすことよりも、

北アルプス南アルプスに今生きているライチョウが絶滅しないように力を入れるなど、他にやるべきことがあるはずです。

 

 

環境省にはもっと多くの有識者を集めて、ちゃんとした議論や研究をもとにライチョウの保護増殖事業を行ってほしいものです。

 

 

 

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最後になりましたが、私は研究者ではありません。私の尊敬する研究者・有識者から今までに教えていただいた知識をもとに、私なりに考えて書きました。


あくまで私見であり、書いた内容が全て正しいとは言いません。

でも、そんなに的外れなことを言っているつもりもありません。


これを読んで、シェアしたいと思った人は是非お願いします。

 

 

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 ピヨピヨ

 

 

 

 

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