雨飾温泉から雨飾山
2020/7/20
先日、ガイドの仕事で雨飾山に登ってきました。
雨飾山は新潟県の糸魚川市と長野県の小谷村の県境にあります。
ほとんどの人が長野県側から登っているのですが、今回は新潟県側のルートから。
多くの人が長野側から登る理由は関東方面からのアクセスや、登山口の標高。
長野側が1160mなのに対して、新潟側は880mなので300m弱も違います。実際には長野側のルートは1度下ってまた登り返すので、登る標高差は300mもないですね。
それでも新潟側の方が200mくらい多く登らないといけません。
少しでも登りを少なくしたい人は長野側ということになりますね。
新潟県側からは雨飾温泉の雨飾山荘が出発地点です。
ややこしいのが、長野県側には雨飾荘というのがあります。笑
新潟側の雨飾山荘は源泉掛け流しで雰囲気もGood!
古くからある建物で、中に入ると梁が物凄くぶっとくて歴史を感じられます。
梁だけでも一見の価値あり。
日帰り入浴も可能で500円です。
雨飾山荘。左の三角屋根が内湯です。
内湯はこんな感じ。
源泉掛け流しでとってもいい湯加減。
外湯の外観
外湯
外湯は混浴な上に、周りから見えちゃうので、女性の人たちは入りづらいと思います。
2階廊下。ぶっとい梁!
今回は雨飾山荘に前泊して、翌日の早朝から登山開始。下山は長野県側へ。
登山道はずーーっと急です。
尾根の上に乗るまではコケむした雰囲気。
ところどころに山頂までのカウントダウン。
ちなみに雨飾山荘の登山口には山頂まで240分と書かれていましたので、登りのタイムはおよそ4時間が目安になっています。
ツルアリドオシ
1-2cmほどの小さな白い花を2個セットで咲かせる蔓性の植物。赤い身をつけます。
山頂の見える見晴らし場
この日は見えず。
アルミ梯子があったり
あと120分
このあたりが中ノ池。
オオバミゾホオズキ
キヌガサソウ
冷たい空気が出ています。ここでちょっと涼みましょう。
ミヤマカラマツ
カラマツソウと見分けが難しいですが、これはミヤマカラマツ。
花糸や托葉の有無が見分けのポイント。
急登を登り終えると、長野側からの登山道と合流です。
このあたりからが笹平と呼ばれる平坦地。
山頂直下はかなり急登ですが、笹平から山頂までは百花繚乱のお花畑です。
ハクサンタイゲキ
ハクサンフウロ
テガタチドリ
シラネアオイ
ミネウスユキソウ
タテヤマウツボグサ
イワシモツケ
ミヤママンネングサ
雨飾山北峰
雨飾山山頂(南峰)1963m
南峰と北峰がありますが、区別する程の距離ではありません。
この日はガスって何も見えず。
本当であれば、白馬岳などの北アルプスや火打山、焼山、戸隠山、日本海などが一望できます。
スカッと晴れることはありませんでしたが、ゲストの皆さんには、お花を楽しんで頂けました。
天気の悪い日こそ、花や植物を楽しめるといいですね!
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長野県安曇野市在住の登山ガイド。
憧れの北アルプスや南アルプスから関東近郊の低山まで様々な山をご案内いたします。登山未経験者の方も道具の購入からサポート致します。
お気軽にお問合せ下さい。
花の浅草岳と守門岳②
2020年6月22.23日
浅草岳から下山して小西屋旅館さんに宿泊。
2名1室で1泊2食1人7400円。
朝夕共に食事もしっかりしているので安いですね。
ただ、食事は多すぎて食べきれないのでもったいないかなと思いました。
31歳のガイドをやってる男が食べきれないので、大抵の人は食べきれないと思います。
写真にさらにもう一品と汁物が出てきました。リーズナブルコースなのことで、これでも一品少ないそうです。( ˙-˙ )
お米は魚沼さんコシヒカリ食べ放題!
朝もかなりしっかり目でした。
守門岳は大原登山口から出発!
駐車場の広さは10台くらいだったかな?
多くの人は二口登山口から登るようです。
大原登山口
ここからの登山道も前日の浅草岳と同じく、かなり急です。
そして滑りやすいので要注意!
一つ目の花はコナスビ
守門岳も花は期待できそう。
ガツンと急登を登って行くと、布引きの滝からの登山道との合流地点に着きます。
ここでちょっと一息。
ヤマツツジ
アカモノ
さらに急登を登ると展望ポイントに着きます。
本来はここから浅草岳が見えるのですが今回は雲隠れ。
1番左がこれから登る守門岳のピーク(袴岳)
さら登って少し下ると登山道は沢の中へ。
雨の後だとここは渡れないかも。
ヒメシャガ
これが見られただけでもよかったかも
咲きかけのニッコウキスゲ
微妙に残っていた雪渓
ノウゴウイチゴ
オオバキスミレかな
山域としてはオオバキスミレ、ミヤマキスミレ、ナエバキスミレが考えられます。
茎葉が一つだけ離れて付き、茎が赤褐色でないのでここではオオバキスミレと同定しておきます。
雪渓を過ぎてからは緩やかめの稜線歩き。
ウラジロヨウラクやアカモノ、カタクリ、ショウジョウバカマ、チゴユリ、ミツバオウレンなどが咲いていました。
ショウジョウバカマ
チゴユリ
オノエラン
守門岳山頂
浅草岳と違って立派な山頂標識でした。
守門岳は大岳、青雲岳(あおぐもだけ)、袴岳の3つのピークの総称で、山頂といったら通常は一番高い袴岳のピークを指します。
今回の登山はピストンなので、袴岳からは大岳をサクッと小走りでピストン。
シラネアオイ
青雲岳山頂
ミズバショウ
イワイチョウ
ヒメサユリ
大岳山頂
袴岳〜青雲岳〜大岳の間も花が良く大満足!
帰りは布引の滝によってみました。
日本海側ならではのブナ林
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花の浅草岳と守門岳①
2020年6月22.23日
浅草岳と守門岳に登って来ました。
早朝4時くらいに安曇野出発予定が眠気に勝てず、6時出発。
反省。
朝に強くなれる日は来るのだろうか。笑
1日目は浅草岳へ。
ネズモチ平駐車場で登山計画書を提出して10時に出発。
月曜でしたが車はそこそこ。
駐車場から登山口まで歩くわずかな間にもお花が。
タニウツギ
日本海側などに多く見られる樹木で、田植えの時期の目安にされていたので田植え花とも呼ばれます。
サワフタギ
ネズモチ平登山口
ここをスルーして林道を歩いていくと桜曽根の登山口に繋がります。
今回はここから登って桜曽根に降りて戻るラウンドコース!
少し歩くと沢を渡ります。
雨の後などで増水すると渡れない可能性もあります。
ここから先はお花を楽しみながら
ギンリョウソウ(銀龍草)
葉緑体を持たない不思議な植物。
菌類を介して近くの樹木から栄養をもらっているのだとか。
ユキツバキ
ユキザサ
笹のような葉っぱに、雪を連想させるお花をつけることが名前の由来なんだとか。
エンレイソウの実
ネズモチ平からの登山道は基本的に急登です。全体的に滑りやすいので要注意!
急登を登ったところにご褒美がありました。
今回1つめのヒメサユリ
近くにはウラジロヨウラクも
ここから高山植物の常連さんたちも
イワカガミ
マイヅルソウ
ゴゼンタチバナ
ベニサラサドウダンも!
前岳の分岐にはシラネアオイも!
前岳の分岐まで来れば浅草岳山頂まではあと少し。
分岐から山頂までの間には例年雪渓が残りますが、今年はごく僅か。
登山道上の雪渓は短い距離でした少し嫌らしい感じでした。
アイゼンは必要ないと言えば必要ありませんが、滑ったら谷底まっしぐらなので下りつけることをおすすめします。
個人的に好きなツマトリソウ
木道脇のワタスゲ
守門岳とワタスゲ
アカモノ
山頂はこんな感じ。
山頂標識よりも国定公園の青い看板の方が目立ってます、、笑
山頂の付近にもヒメサユリは咲いていましたが、ツボミが多くこれからといったところでした。
たぶんこの記事をアップしている頃くらいが今年のヒメサユリの最盛期になるのかな?
田子倉ダム
ダムの後ろには会津朝日岳、さらに奥には会津駒ケ岳があります。
(わかりづらいですが)
さて前岳の分岐まで戻ります。
写真の右奥に見えているのが前岳付近の雪渓です。
帰りは前岳分岐から桜曽根を通ってネズモチ平に戻ります。
登りに使った登山道よりも、こちらの方が斜度は緩やかなので、下りはこちらの方がおススメ。
景色も気持ちいい〜
左を見れば北岳(3192mではない北岳)と鬼ヶ面。
その右後ろ奥には、八海山、越後駒ヶ岳、中ノ岳
中央奥には平が岳の辺りが見えています
バイカノミツバオウレン
チゴユリ
今の天皇陛下、元皇太子様のご成婚記念に設置された浅草の鐘。
ここのすぐ下が桜曽根広場。
さらに20分ほど林道を歩くとネズモチ平に戻ります。
とにかく花がいい山でした!
下山後は越後須原駅の近くにある小西屋旅館さんに宿泊。
ゆっくり休んで翌日の守門岳登山に備えました。
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