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登山ガイドオフィス サントレイル / 石島竜平の山道ブログ

2018/09/10-11朝日岳・雪倉岳①

 

2018/09/10-11

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夕焼けの朝日小屋

 

 

朝日岳というと、多くの人が山形県と新潟県の境にある、百名山である朝日連峰を思い浮かべる人が多いかもしれません。

漢字は違いますが、旭岳というと北海道の大雪山を思い浮かべる人もいると思います。

 

「あさひだけ」という名前の山は、北は北海道から南は鹿児島まであり、「朝日岳」と「旭岳」を合わせると、全部で25個近くあるようです。

さらに「朝日山」や「旭山」も合わせると50個以上になるようです......。

 あ〜ややこしい。笑

 

今回登ったのは、北アルプスの最北にある「 朝日岳 」です。

朝日岳から30分ほど下った,朝日平にある朝日小屋は食事がおいしいことで有名ですね。

 

私はちょっとしたご縁があり、3年ほど前からこの朝日小屋によくお世話になっています。この日は朝日小屋にお届け物をしに登ってきました。

 

 

せっかく登るので、ピストンではなくラウンドで。

1日目 蓮華温泉→蓮華ノ森→五輪尾根→朝日岳→朝日小屋

2日目 朝日小屋→水平動→雪倉岳→鉱山道→蓮華温泉ロッジ

 

9月10日は朝から土砂降り。

しぶしぶ準備をして(笑)まずは蓮華温泉ロッジの前を通り、蓮華ノ森へ。

 

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蓮華温泉ロッジ



蓮華温泉ロッジを過ぎてすぐに、綺麗なオニシオガマが出迎えてくれました。

 

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オニシオガマ

 

 

蓮華温泉から朝日小屋に向かう登山道は、標高約1450mの蓮華温泉から、約1150mの瀬戸川まで標高差300mほどを下り、そこから2418mの朝日岳までの標高差約1300mを登ります。

全体的に急ではありませんが、水平距離も長いため、山と高原地図のコースタイムでは9時間ほど。

 

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兵間ノ平。最初の下りの中間地点。ここからまだ150mほど下ります。

 

 

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瀬戸川

 

 

瀬戸川を過ぎて、ブナ林の中を緩やかに上ると左手にヒョウタン池があらわれます。

そのあとすぐに白高地沢の立派な橋が登場。

 

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白高地沢



 

橋を渡ったところが広くなっているので休憩にはもってこい!

 

 

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白高地沢を過ぎると気持ちのいい樹林帯歩きですが、

雨が大量に降るとこんな感じの沢状態になることも。これはこれで楽しいですが。笑

 

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カモシカ坂の木道


カモシカ坂は五輪尾根の入口です。徐々に樹林帯を抜け、こんな感じに開けます。

少し急ですが、素晴らしい木道が整備され、ここからはしばらく木道歩きです。

 

 

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花園三角点

 

カモシカ坂を抜けると花園三角点という標識のあるお花ポイントにでます。

水場もあります。

 

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ハクサンシャジン



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左がタカネマツムシソウ。右がゴゼンタチバナの実。

 

9月のこの時期でもお花が楽しめるのは、豪雪地帯で雪が遅くまで残る朝日岳ならでは。

 

 

お花を楽しみながら五輪尾根を登っていくと、尾根上のザレた所にでます。風がなければ休憩にはいいかも。

その先すぐに五輪の森の標識があり、そこからはしばらくトラバース。

 

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五輪の森を抜けたさきは...?

続く。

 

 

2018/09/07 尾瀬

 

2018/09/07

 

晩夏?初秋?の尾瀬に行ってきました。

 

尾瀬といったら、やはり尾瀬ヶ原に咲くミズバショウやニッコウキスゲ、ワタスゲなどなどをイメージしますよね??

こういった花の見頃、ハイシーズンの6月〜7月。

とても綺麗素晴らしい景色で、もちろん一見の価値あり!です。

 

ただ、その分多くの人で賑わうため、ハイシーズンの週末ともなれば渋滞ができることもしばしば。人の多さに気付かれしてしまうかたもいるのでは...?

私自身がその一人です。

せっかくならば、出来るだけ喧騒のない、静かな自然を楽しみたい。

 

と、そんな私と同じようにとにかく静かな尾瀬を楽しみたいという方にお勧めなのが、9月上旬から敬老の日の3連休前までです。

 

 この時期のオススメポイントはこんな感じ

  • 人が少なく、静かな尾瀬を楽しめる
  • 自分のペースでのんびり歩ける
  • 山小屋が好いている(平日ともなれば貸し切り状態の小屋も)
  • 小屋のお風呂にゆっくり入れる
  • 涼しい(湿原は日を遮るものがないので真夏は厳しい)

 

☆要するに静かで涼しい尾瀬を、のんびり楽しみたいというかたにもってこい。

 

もちろん花や紅葉を期待してはいけません。

花が終わり紅葉が始まる狭間の時期です。何もないと思って行って、少し花が咲いていたり紅葉していたらラッキー!くらいの気持ちがいいかもしれません。

 

 

さてさて、

9月7日に日帰りでお客様2人をご案内。

鳩待峠から入り尾瀬ヶ原をぐるっと回って、また鳩待峠に戻るコースです。

 

 

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鳩待峠から尾瀬ヶ原に向かう木道


鳩待峠を朝7時に出発です。予報通りの雨でしたが、歩き始めるとすぐに止んでくれました。

 ※濡れた木道はめちゃめちゃ滑るので要注意!

 ※木道だけでなく、尾瀬の岩は蛇紋岩といって滑りやすいので、こちらも要注意!

 

 

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山の鼻にある至仏山荘

 

山の鼻までは、サクサク歩いて1時間。のんびり歩いて1時間半ほど。

ここまでくれば、尾瀬ヶ原は目と鼻の先。(山の鼻だけに)

 

 

 

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尾瀬ヶ原からの燧ケ岳


朝8時半。静かな尾瀬ヶ原をのんびり歩きます

 

 

 

 

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ヒツジグサ。朝のためまだ花が開いていません。

 

 

 

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尾瀬ヶ原を山の鼻に戻る。バックは至仏山。

 

 

 

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ヒツジグサ。12時頃に通ると花が開いていました。

 

ヒツジグサの名前の由来は、「羊の刻(13時~14時)に花が開く。」

と一般的に広まっていますが、「羊の刻に花が閉じる」というのが名前の由来とも言われています。諸説あるようです。

 

 

実際に見たときは、お昼前には花が開いて、14時過ぎには閉じ始めていたような気が…。

 

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ヒツジグサ

 

 

他にもイワショウブや、エゾリンドウなどが見られました。

 

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イワショウブ

 

 

 

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エゾリンドウ



ハイシーズンのように花や紅葉が沢山見られるわけではありませんが、静かな尾瀬をのんびりと楽しむには良い季節です。

皆さんも是非。

 

 

2018/7月 奥穂高岳ツアー③

2018/7月中旬

 

3日目も最高のお天気!

穂高岳山荘 ➡ 奥穂高岳 ➡ 紀美子平 ➡ 岳沢小屋 ➡ 河童橋  

 

朝食を食べて奥穂高岳へ向かいます。

(朝食の写真は撮り忘れてしまいました)

 

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奥穂高岳への登り


山荘から奥穂高岳への登りは、出だしにこうしたハシゴが連続します。

ハシゴが終われば、あとは岩稜帯歩きになり小屋から約1時間で山頂です。

 

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山頂からは天気が良ければ、槍ヶ岳、ジャンダルム、表現座、上高地と360度のパノラマが楽しめます。

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手前から涸沢岳、北穂高岳、槍ヶ岳

 

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ゴールの上高地・河童橋。奥に乗鞍岳、さらに奥には御嶽山。



 

奥穂高岳からは吊り尾根を歩いて、前穂高岳への分岐の紀美子平へ約1時間半。

 

鎖場の多い、下り基調のトラバースの登山道です。

 

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一歩間違えれば真っ逆さまで助からないので要注意!

 

 

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奥穂高岳を振り返る。

 

 

今回、紀美子平から前穂高岳のピストンは行わずに岳沢小屋へ。

重太郎新道をあるいて約2時間。

重太郎新道は本当に急で、とっても事故の多い道です。

下りに使用するかたは特に要注意!!

 

セーフティファースト(安全第一)で降りたので写真はありませんでしたw

 

 

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岳沢のテン場から吊り尾根を見上げる。

 

 

岳沢小屋で長めのお昼休憩をとって上高地へ約2時間。

 

上高地との中間ぐらいに風穴があります。

 

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風穴。天然のクーラー。


風穴は、積み重なった岩石の間に、冬の間に入り込んだ雪や雨が氷となり、中の冷たい空気が吹き出す天然のクーラーです。

 

中にできた氷は、地上の温度の影響をあまり受けないため、夏の終わりごろまでは残るそうです。

そのため、夏の間は天然のクーラーを楽しむことができます。

 

この風穴から吹き出す空気は本当に冷たく、風穴の前でじっとしていると真夏でも寒くなるくらいです。

 

涼しい空間を楽しんだら、また上高地を目指します。

 

 

なんとゴールの上高地の写真を撮り忘れてしまいました!笑

 

3日間天気に恵まれた最高のツアーになりました。

NZからのお客様も本当に楽しんでいただけたようです。

 

今回はお花の紹介はあまりしませんでしたが、イワツメクサやチシマギキョウ、オトギリソウやミヤマダイコンソウ、ウサギギク、ニッコウキスゲなどお花も楽しむことができました。

 

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イワツメクサ