ライチョウに少しでも興味のある方には、最後まで読んでいただきたいです。
以前投稿した記事を読まないと伝わらないと思うので、下記リンクも併せてお読みください。
ライチョウの保護増殖? - sAn trailsan-trail.hatenablog.com
さて世の中がコロナで大変なことになっている水面下で、中央アルプスのメスライチョウに有精卵を抱かせる計画が実施されました。
2018年頃に飛来したとされるメス1羽の元に上野動物園等の国内施設4か所から搬送した有精卵8個を抱かせることに成功したそうです。
そして8個の卵のうち5個が孵化。
その後ニホンザル10匹が原因となり、ヒナは全滅だそうです。
詳細は下記のリンク参照。
悲しくて虚しい結果です。
ほれみろ言わんこっちゃねえと、保護増殖検討委員の方々に言ってやりたい気持ちです。
この残念な結果を考えれば、この後予定されていた、北アルプス乗鞍岳のライチョウ3家族(20羽)の中央アルプスへの移入は当然ながら中止、もしくは延期して再検討されるべきでしょう。
ですが、、、
北アルプスから中央アルプスへのライチョウ20羽3家族の移入は予定通り行うとのこと。
上記のヒナ全滅は6月30日からの調査で判明したとのことです。
そして公表されたのは7月2日です。
すなわちこの日数から察するに、おそらくですが、サルがあらわれたことやヒナが全滅したことを踏まえた再検討はされずに予定通り決行の判断をしていると思われます。
クレイジーですね。
ライチョウは絶滅危惧ⅠB類に指定されています。
ライチョウの保護増殖事業と銘打っておきながら昨年も今年もヒナは全滅。
こんなことをして許されるのでしょうか。
※環境省の絶滅危惧種(レッドリスト)のランクに関しては下記リンクを参照
一応、今年の2月に行われたライチョウ保護増殖検討会の資料リンクを貼っておきます。
令和元年度第二回ライチョウ保護増殖検討会【資料一式(前半)】
令和元年度第二回ライチョウ保護増殖検討会【資料一式(後半)】
※資料一式(前半)に委員の方々の名前の記載があります。
素晴らしい肩書きの方々ばかり。
なのになぜこんな計画がまかり通るのか不思議です。
実際は、検討委員の中のごく一部の限られた人間が決定権を握っているという話を耳にしたことはありますが、、、。
※最後になりましたが私は研究者ではありません。私の尊敬する研究者・有識者から今までに教えていただいた知識をもとに、私なりに考えて書きました。
あくまで私見であり、書いた内容が全て正しいとは言いません。
これを読んで、シェアしたいと思った人は是非お願いします。
sAn trail | 登山ガイド 石島竜平のホームページはこちら
長野県安曇野市在住の登山ガイド。
関東近郊の低山から憧れの北アルプスや南アルプスまで様々な山をご案内いたします。登山未経験者の方もお気軽にお問合せ下さい。