白馬エリアの高山植物①
夏の暑い時期のことですが、高山植物調査のお仕事で白馬エリアに行ってきました。
私はガイドであって植物の専門家ではないので、もちろん補助作業&登山のサポート。
今回ほど植物をよく観ながら歩くことは今までなかったのでとてもいい経験になりました!
やっぱり専門家は凄い!
2020/7/31-8/3
猿倉から入山して大雪渓を登り、白馬山荘泊。
白馬山荘をベースに、清水岳方面や白馬槍・天狗山荘方面、白馬山頂エリアを調査。
道中見かけた花をいっぱい紹介しまーす!
猿倉山荘から出発!
ヤマホタルブクロ
ホタルブクロとの違いは萼片で見分けます。
タマガワホトトギス
ミソガワソウ
木曽川の支流の味噌川で多く見られたことから付けられたそう。
オオレイジンソウ
モミジカラマツ
オタカラコウ
大雪渓入口!といってももうちょっと先
白馬尻
今年は白馬尻小屋は休業。
毎年、たたんだり、建てたりご苦労様です。
オオヒョウタンボク
赤くなる前の実です
アラシグサ
ハルザキヤマガラシ(セイヨウヤマガラシ)
ヤマガラシではなくたぶんハルザキ
振り返れば奥には戸隠山が見えています
ミヤマカラマツ
花が終わって種ができ始めています。
ムラサキで綺麗ですね〜
大雪渓に突入!
8月頭にして小雪渓が通れなくなったそうなので、6本爪の軽アイゼン
大雪渓を歩く
ぞろぞろいるけど今年はコロナで少ない。
もうすぐ大雪渓終わり
ミヤマキンポウゲ
キンポウゲのことを英語ではバターカップと言いますが、花の内側がバターを塗ったようにテカテカしていることに由来します。
ヨツバシオガマ
クロクモソウ
ミヤマクワガタ
虫のクワガタと名前の由来は同じで、兜の額の部分に付いているV字形の装飾の鍬形(くわがた)を連想させることから。
それは2本の突き出た雄しべのことかと思いきや、そうではなく里に咲くクワガタソウという植物の実についている萼片が由来になっています。
ややこしいですね。笑
こういう話は文章で伝えるのは難しいので、実際に植物を見ながら話すのが一番!
ということで、ガイドのご依頼お待ちしてます。笑
渡渉
ハクサンフウロ
紫色が鮮やか!
ムカゴトラノオ
クルマユリ
輪生する歯を車輪に見立てて
テガタチドリ
ラン科だよ
オオカラマツ
別名をコカラマツといいます。
どっちやねん!
ウルップソウ
シロウマオウギ
イワオウギなどに比べるとずっと数が少ないレア物!
ベニバナイチゴ
その名の通り鮮やかな紅色
キバナノコマノツメ
スミレだよ!
シナノキンバイ
キンポウゲ科
ミヤマシオガマ
ハマウツボ科
タカネシオガマ
ハマウツボ科。この2種はどっちがどっちかわからなくなる系代表。
アオノツガザクラ
コウメバチソウ
ウメバチソウとほぼ一緒だけど、仮雄しべの数で見分けます。
イワツメクサ
ナデシコ科
白馬山荘に到着〜
部屋
2畳の部屋に1人!快適でした〜
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長野県安曇野市在住の登山ガイド。
憧れの北アルプスや南アルプスから関東近郊の低山まで様々な山をご案内いたします。登山未経験者の方も道具の購入からサポート致します。
お気軽にお問合せ下さい。
絶景百名山第75回北アルプス縦走
◆BSフジ「絶景百名山」
10月3日(土)14時から約2時間、放送されました。
ご覧くださった方々、ありがとうございました!
見逃した方は、そのうち再放送される可能性もあるので乞うご期待。
そして一緒に歩いた撮影隊の皆さんも、ありがとうございました。
とても楽しい山行でした。!
2019年に放送された第72回南アルプス縦走も冬にまた再放送される?らしいのでそちらもお時間ある方は是非ご覧ください。
今回の北アルプス縦走の撮影の様子をちょっとだけ。
槍ヶ岳と鷲羽岳
雨でどうなることかと思ったけど、最後には最高の天気!
初日のテン場、太郎平小屋にて。
カメラマンさんと!
テクテク
わぉ
撮影隊みんなで、でも2人足りてない。
そして暗い。
みんないい顔!
わぉpart2
食事撮影 in 三俣山荘テン場
雲ノ平に沈む夕日
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長野県安曇野市在住の登山ガイド。
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秋の火打山・妙高山
気が付けば9月も終わろうとしていますね。
4月、5月の時点では今年の夏はコロナでどうなることかと思っていましたが、
終わってみればバタバタと忙しく、あっという間に夏が終わっていました。
このご時世にお仕事を頂けて本当にありがたいです。
気が付いたら秋になってしまって、なんだか少し寂しい気持ち。
毎年秋になるとセンチメンタルです。笑
ということでセンチメンタルジャーニーで火打山と妙高山に行ってきました。
2020/9/17-19
旅行会社さんのお仕事で火打山と妙高山へ
三年間妙高に住んでいたこともあり個人的に思い入れのある山域。
初日は東京からのお客様11名、添乗員さん1名と休暇村妙高に前泊。
麓の関山近辺から眺める妙高山は相変わらずいい感じでした。
翌日は、朝食を済ませてから笹ヶ峰の登山口へ移動。
朝食の時間の関係もあって登山口出発は9時。
ガイドとしてはあと1時間半くらい早く出発したいところ、、、(;^_^A
そしてこの日は前線がのんびり通過。もちろん終日雨。
笹ヶ峰~黒沢橋までは木道メインの綺麗なブナ林なので雨でも楽しめます。
もちろん晴れの方がいいけれど、雨の日のほうが幻想的カモ?
そしてブナたちのおかげで、雨もそこまで感じずに歩けます。
ちょっと良さが伝わらない写真?w
黒沢橋を渡ってからは火打山名物の十二曲!
ボチボチ急な道ですが、十二か所の曲がり角にある看板を見つけながら歩くと、騙されたようにあっという間に十二曲がりは終了しちゃいます。
摩訶不思議。
十二曲を過ぎたあたりからはじゃんじゃか雨が降っていましたね。
仕事じゃなかったら絶対山に行かない天気。笑
みんな「苦行」「苦行」言いながら歩いてました。笑
そのあと少し急な岩ゴロがあって、そこを過ぎれば歩きやすい木道です。
気が付けば富士見平の分岐地点。
ここまでくればあとはトラバース道を1時間程度歩けば高谷池ヒュッテに到着!
みなさん元気で順調に高谷池ヒュッテに到着。12時40分。
小屋に到着した頃にはみんなずぶ濡れえでした。笑
予定ではこの日のうちに火打山をピストン。そして翌日に妙高山に登って燕温泉に下山です。
この後も雨は終始降り続く予定だったので聞きました!
「火打山に登らないで待機する人!??」
11人中2人が小屋で待機。
9人は火打山へ。やはり百名山をやっている人たちは気合が違います。
絶対登ってやるという気持ちがガイドより強い。笑
小屋で30分休憩したのちに、火打山へレッツゴー!
小屋を出ても、すぐわきに高谷池があることもわからないくらい真っ白!笑
それでも天狗の庭に向かう途中の木道ではイワイチョウの黄葉がいい感じ。
イチョウと名の付くだけあります。
幻想的
天狗の庭から眺める火打山が素晴らしいのですが、真っ白でよくわからず、、
みなさん雨に打たれながら黙々と歩きます。
雷鳥平を過ぎ、順調に山頂直下へ。
そこでライチョウのオス1羽に遭遇することができました。
火打山はニホンライチョウの棲息域の北限なんです。
あれ?と思った方、北海道にいるのはエゾライチョウ。亜種だかなんだかで、遺伝子的に違うそうです。
ライチョウをみて元気が出たところで山頂はもう目前。
山頂では雨風は相変わらず収まらないままので、サッと記念撮影をしてすぐに下山開始。笑
下山途中に振り向くとやっと火打山が姿を現してくれました。
みんな夢中で写真を撮る
その後は少しガスが晴れて、天狗の庭も見下ろすことができてみんなハッピーに!
雨の日は、ちょっとのことでハッピーになれます!
天狗の庭からのうっすら火打山
小屋に戻ることには、雨も上がっていい感じに♪
無事、小屋に到着。
高谷池ヒュッテは、増設した新館が今年オープン!
当たり前ですが新館はめちゃめちゃ綺麗でした。
食堂
新館2階。手前両脇が蚕棚方式(二段)。奥2部屋が個室。
食事は安定のカレー食べ放題!付け合わせはラッキョウ。
そして個人的に好きな、安定の缶詰パイナップル!!
例年だと、カレーとはハヤシがどちらも食べ放題なんですが、今年はコロナの影響で、カレーのみ。でも相変らずうまい。
高谷池ヒュッテの皆さん大変お世話になりました~
さて高谷池ヒュッテは今、水洗トイレ化による水源枯渇問題が話題になっています。
そしてその問題を作り出した、妙高市や環境省に問題改善を求めるために署名を集めています。下記のサイトから簡単に署名ができるので是非ご協力ください。
→ 高谷池ヒュッテ水洗トイレ化による水源枯渇問題改善への署名活動
そして今回新館が増設されたわけですが、他にも突っ込みどころが色々ありました。
山に関わることは、山の知識をちゃんと持った人の意見を取り入れて欲しいものです。
※小屋で働いている方々に非はありません。妙高市や許可を出した環境省に問題があります。
さて!
最終日は早朝からヘッドライトで出発!
まずは今年営業していない黒沢池ヒュッテへ。
天気は曇りでしたが、前日比較で「雨でないだけ全然マシよね~」と皆さんポジティブ!
昨日の雨がよっぽど辛かったんですねw
黒沢池ヒュッテから大倉乗越を越えて妙高山の外輪山の内側へ。
登ったり下りたり、火打側からの妙高山は大変です。
写真はありませんが、大倉乗越からの下りは急で危険個所多数なので要注意。
大倉沢方面と山頂方面の分岐を過ぎると激急登!
黙々と登ればあっという間に山頂へ!(1時間半程度)
山頂ではうっすら太陽もでてちょっとのんびり。
立派な山頂標識と三角点がある方が北峰2446m、
10分ほど歩いたところの妙高大神が祀られている方が2454mの南峰。
手持ち看板があるのは南峰です。
さて、山頂から燕温泉までは標高差1300mほど。
なかなかです。
燕温泉側の山頂直下は鎖場があるので要注意。
岩にステップが切られているので、慎重に歩けば問題はありません。
そこからは風穴を過ぎ、光善寺池を過ぎ、天狗堂を過ぎ、胸突き八丁を過ぎ、気付けばあっという間に燕温泉に到着!
、、、、、写真も書く気力もなくなったので、、笑
休暇村に戻って、温泉に浸かってお昼ご飯!
やっぱり登山の後の温泉は格別ですね~
みなさん長い道のりお疲れ様でしたー!!
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長野県安曇野市在住の登山ガイド。
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