秋の火打山・妙高山
気が付けば9月も終わろうとしていますね。
4月、5月の時点では今年の夏はコロナでどうなることかと思っていましたが、
終わってみればバタバタと忙しく、あっという間に夏が終わっていました。
このご時世にお仕事を頂けて本当にありがたいです。
気が付いたら秋になってしまって、なんだか少し寂しい気持ち。
毎年秋になるとセンチメンタルです。笑
ということでセンチメンタルジャーニーで火打山と妙高山に行ってきました。
2020/9/17-19
旅行会社さんのお仕事で火打山と妙高山へ
三年間妙高に住んでいたこともあり個人的に思い入れのある山域。
初日は東京からのお客様11名、添乗員さん1名と休暇村妙高に前泊。
麓の関山近辺から眺める妙高山は相変わらずいい感じでした。
翌日は、朝食を済ませてから笹ヶ峰の登山口へ移動。
朝食の時間の関係もあって登山口出発は9時。
ガイドとしてはあと1時間半くらい早く出発したいところ、、、(;^_^A
そしてこの日は前線がのんびり通過。もちろん終日雨。
笹ヶ峰~黒沢橋までは木道メインの綺麗なブナ林なので雨でも楽しめます。
もちろん晴れの方がいいけれど、雨の日のほうが幻想的カモ?
そしてブナたちのおかげで、雨もそこまで感じずに歩けます。
ちょっと良さが伝わらない写真?w
黒沢橋を渡ってからは火打山名物の十二曲!
ボチボチ急な道ですが、十二か所の曲がり角にある看板を見つけながら歩くと、騙されたようにあっという間に十二曲がりは終了しちゃいます。
摩訶不思議。
十二曲を過ぎたあたりからはじゃんじゃか雨が降っていましたね。
仕事じゃなかったら絶対山に行かない天気。笑
みんな「苦行」「苦行」言いながら歩いてました。笑
そのあと少し急な岩ゴロがあって、そこを過ぎれば歩きやすい木道です。
気が付けば富士見平の分岐地点。
ここまでくればあとはトラバース道を1時間程度歩けば高谷池ヒュッテに到着!
みなさん元気で順調に高谷池ヒュッテに到着。12時40分。
小屋に到着した頃にはみんなずぶ濡れえでした。笑
予定ではこの日のうちに火打山をピストン。そして翌日に妙高山に登って燕温泉に下山です。
この後も雨は終始降り続く予定だったので聞きました!
「火打山に登らないで待機する人!??」
11人中2人が小屋で待機。
9人は火打山へ。やはり百名山をやっている人たちは気合が違います。
絶対登ってやるという気持ちがガイドより強い。笑
小屋で30分休憩したのちに、火打山へレッツゴー!
小屋を出ても、すぐわきに高谷池があることもわからないくらい真っ白!笑
それでも天狗の庭に向かう途中の木道ではイワイチョウの黄葉がいい感じ。
イチョウと名の付くだけあります。
幻想的
天狗の庭から眺める火打山が素晴らしいのですが、真っ白でよくわからず、、
みなさん雨に打たれながら黙々と歩きます。
雷鳥平を過ぎ、順調に山頂直下へ。
そこでライチョウのオス1羽に遭遇することができました。
火打山はニホンライチョウの棲息域の北限なんです。
あれ?と思った方、北海道にいるのはエゾライチョウ。亜種だかなんだかで、遺伝子的に違うそうです。
ライチョウをみて元気が出たところで山頂はもう目前。
山頂では雨風は相変わらず収まらないままので、サッと記念撮影をしてすぐに下山開始。笑
下山途中に振り向くとやっと火打山が姿を現してくれました。
みんな夢中で写真を撮る
その後は少しガスが晴れて、天狗の庭も見下ろすことができてみんなハッピーに!
雨の日は、ちょっとのことでハッピーになれます!
天狗の庭からのうっすら火打山
小屋に戻ることには、雨も上がっていい感じに♪
無事、小屋に到着。
高谷池ヒュッテは、増設した新館が今年オープン!
当たり前ですが新館はめちゃめちゃ綺麗でした。
食堂
新館2階。手前両脇が蚕棚方式(二段)。奥2部屋が個室。
食事は安定のカレー食べ放題!付け合わせはラッキョウ。
そして個人的に好きな、安定の缶詰パイナップル!!
例年だと、カレーとはハヤシがどちらも食べ放題なんですが、今年はコロナの影響で、カレーのみ。でも相変らずうまい。
高谷池ヒュッテの皆さん大変お世話になりました~
さて高谷池ヒュッテは今、水洗トイレ化による水源枯渇問題が話題になっています。
そしてその問題を作り出した、妙高市や環境省に問題改善を求めるために署名を集めています。下記のサイトから簡単に署名ができるので是非ご協力ください。
→ 高谷池ヒュッテ水洗トイレ化による水源枯渇問題改善への署名活動
そして今回新館が増設されたわけですが、他にも突っ込みどころが色々ありました。
山に関わることは、山の知識をちゃんと持った人の意見を取り入れて欲しいものです。
※小屋で働いている方々に非はありません。妙高市や許可を出した環境省に問題があります。
さて!
最終日は早朝からヘッドライトで出発!
まずは今年営業していない黒沢池ヒュッテへ。
天気は曇りでしたが、前日比較で「雨でないだけ全然マシよね~」と皆さんポジティブ!
昨日の雨がよっぽど辛かったんですねw
黒沢池ヒュッテから大倉乗越を越えて妙高山の外輪山の内側へ。
登ったり下りたり、火打側からの妙高山は大変です。
写真はありませんが、大倉乗越からの下りは急で危険個所多数なので要注意。
大倉沢方面と山頂方面の分岐を過ぎると激急登!
黙々と登ればあっという間に山頂へ!(1時間半程度)
山頂ではうっすら太陽もでてちょっとのんびり。
立派な山頂標識と三角点がある方が北峰2446m、
10分ほど歩いたところの妙高大神が祀られている方が2454mの南峰。
手持ち看板があるのは南峰です。
さて、山頂から燕温泉までは標高差1300mほど。
なかなかです。
燕温泉側の山頂直下は鎖場があるので要注意。
岩にステップが切られているので、慎重に歩けば問題はありません。
そこからは風穴を過ぎ、光善寺池を過ぎ、天狗堂を過ぎ、胸突き八丁を過ぎ、気付けばあっという間に燕温泉に到着!
、、、、、写真も書く気力もなくなったので、、笑
休暇村に戻って、温泉に浸かってお昼ご飯!
やっぱり登山の後の温泉は格別ですね~
みなさん長い道のりお疲れ様でしたー!!
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長野県安曇野市在住の登山ガイド。
憧れの北アルプスや南アルプスから関東近郊の低山まで様々な山をご案内いたします。登山未経験者の方も道具の購入からサポート致します。
お気軽にお問合せ下さい。
鹿島槍ヶ岳と爺ヶ岳
2020/8/6-8
ガイドのお仕事で扇沢から柏原新道を歩いて爺ヶ岳と鹿島槍ヶ岳をご案内。
梅雨明け直後の天気は良かったものの、そのあともイマイチ天気がパッとせず。
今年は夏だな!って感じの日が少ないですね。
東京出発のツアーのお客さんのため、登山口出発はお昼前頃。
本来は朝早くに出発するべきですが、ツアーのお仕事はそうも言ってられず、、、。
夏は特にお昼前から一気に暑くなるので朝イチの出発を心がけたいところです。
柏原新道は標高差1000m以上、コースタイムは4時間ほどです。暑いので小まめな水分補給を心がけて休憩を含めて4時間半ほどで種池山荘へ。
歩いている間は曇りで景色は見られませんでしたが夕方にはご褒美の景色が。
左から蓮華岳、針木岳、岩小屋沢岳
種池山荘の後ろに爺ヶ岳南峰
山小屋さんはコロナ対策を色々と行っていました。
・小屋に入るときのアルコール消毒。
・トイレなどの共有スペースのアルコール消毒。
・食事は一方向を向いたり、仕切り板でテーブルを区切っての飛沫感染対策。
なかなか大変な時代になりました。
2日目の天気は悪い方向に転び、朝6時に小屋を出発してすぐに風雨に。
爺ヶ岳の登頂を帰りの最終日に変更して冷池山荘へ急ぎました。
8時半に冷池山荘に到着後も天候回復は期待できず、小屋でのんびり待機組と鹿島槍ヶ岳登頂組に別れることに。
終始天気が悪かったためこの日の写真は一枚もなし。笑
それでも5名のお客様と無事に鹿島槍ヶ岳に登頂出来ました。
強風と雨の中、皆さんよく頑張ってくださいました。
3日目は曇り、強風
爺ヶ岳の中峰、南峰に登るも景色は見られず。
種池山荘への下りで少しだけ晴れました。
7月の長雨で初夏の花はほとんど終わってしまい、いつもと違う雰囲気でした。
ツルリンドウ(樹林帯)
ウサギギク
エゾシオガマ
途中、遅れる方もいらっしゃいましたが、皆さん無事に下山することが出来ました。
柏葉新道登山口
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雨飾温泉から雨飾山
2020/7/20
先日、ガイドの仕事で雨飾山に登ってきました。
雨飾山は新潟県の糸魚川市と長野県の小谷村の県境にあります。
ほとんどの人が長野県側から登っているのですが、今回は新潟県側のルートから。
多くの人が長野側から登る理由は関東方面からのアクセスや、登山口の標高。
長野側が1160mなのに対して、新潟側は880mなので300m弱も違います。実際には長野側のルートは1度下ってまた登り返すので、登る標高差は300mもないですね。
それでも新潟側の方が200mくらい多く登らないといけません。
少しでも登りを少なくしたい人は長野側ということになりますね。
新潟県側からは雨飾温泉の雨飾山荘が出発地点です。
ややこしいのが、長野県側には雨飾荘というのがあります。笑
新潟側の雨飾山荘は源泉掛け流しで雰囲気もGood!
古くからある建物で、中に入ると梁が物凄くぶっとくて歴史を感じられます。
梁だけでも一見の価値あり。
日帰り入浴も可能で500円です。
雨飾山荘。左の三角屋根が内湯です。
内湯はこんな感じ。
源泉掛け流しでとってもいい湯加減。
外湯の外観
外湯
外湯は混浴な上に、周りから見えちゃうので、女性の人たちは入りづらいと思います。
2階廊下。ぶっとい梁!
今回は雨飾山荘に前泊して、翌日の早朝から登山開始。下山は長野県側へ。
登山道はずーーっと急です。
尾根の上に乗るまではコケむした雰囲気。
ところどころに山頂までのカウントダウン。
ちなみに雨飾山荘の登山口には山頂まで240分と書かれていましたので、登りのタイムはおよそ4時間が目安になっています。
ツルアリドオシ
1-2cmほどの小さな白い花を2個セットで咲かせる蔓性の植物。赤い身をつけます。
山頂の見える見晴らし場
この日は見えず。
アルミ梯子があったり
あと120分
このあたりが中ノ池。
オオバミゾホオズキ
キヌガサソウ
冷たい空気が出ています。ここでちょっと涼みましょう。
ミヤマカラマツ
カラマツソウと見分けが難しいですが、これはミヤマカラマツ。
花糸や托葉の有無が見分けのポイント。
急登を登り終えると、長野側からの登山道と合流です。
このあたりからが笹平と呼ばれる平坦地。
山頂直下はかなり急登ですが、笹平から山頂までは百花繚乱のお花畑です。
ハクサンタイゲキ
ハクサンフウロ
テガタチドリ
シラネアオイ
ミネウスユキソウ
タテヤマウツボグサ
イワシモツケ
ミヤママンネングサ
雨飾山北峰
雨飾山山頂(南峰)1963m
南峰と北峰がありますが、区別する程の距離ではありません。
この日はガスって何も見えず。
本当であれば、白馬岳などの北アルプスや火打山、焼山、戸隠山、日本海などが一望できます。
スカッと晴れることはありませんでしたが、ゲストの皆さんには、お花を楽しんで頂けました。
天気の悪い日こそ、花や植物を楽しめるといいですね!
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